Sound play

トラック1
「Sand play」
風はどうして風になって、
海はどうして海のまま、
星はどうして星になるのか。
始めはみんな知りたくて、裸足のままで駆け出した。
 
世界を。
作られた夢を、
限りある無限の箱庭を。
その先に何があっても歩き続けた。

そこに彼らの世界があって。
私たちの現在(イマ)がある。

歩き出そう。
世界はどうして世界になったか、
その物語を探しに行こう…

トラック2

「ぼくを探しに」
ココは古い街道。かつて、大陸の覇権をほしいままにした王国の敷いた道。
街道の女王と呼ばれていたこの道も、王国の衰退と共に、徐々にその鳴りを潜めていった。
―――女王は失墜し、今やこの場所は世界の隅っことなった。
まずはここから世界と繋がろう

トラック3
「物語からの贈り物」  
幼いころに聞いた寝物語
悪いことをしたオオカミを、知恵を絞って撃退。
ぎゃらぎゃらどーん、な大きいヤギ。
たくさんたくさん聞いたから、湖の奥にいた、デッカイ蟹も、
ちっとも怖くなかったさ。ほんとうさ。
――思わぬところで、物語に助けてもらう。
帰郷する時には、母の好きな馬油の石鹸を、お土産にしようと思った夜。

トラック4
「妖精とヨスガ」
妖精たちの誘いに、決してのってはいけないよ。
木こりたちが利用する、小さな森の言い伝え。
小さな森の、小さな小径。 ふと、後ろ髪をひかれたような気がした。

トラック4
「ユーゴ港、埠頭にて。」
町はずれの埠頭には、陽を拒む者たちが集まる。
貿易の栄華に、潜む影。
今夜は月も隠れ、蠢く者たちは跋扈する。
悪徳 欺瞞 不吉 ―――振り払えるか
 
トラック6
特にどうということもない一日 
小満(しょうまん)の季節。朝日と共に目を覚まし、歯を磨いて、鏡を見て 今日が始まる。
お日様と共に畑へ。
今年も無事に、麦秋(ばくしゅう)を迎えることが出来たとほっとする。
夕飯に恵みのスープとパンをいただいて、感謝する。世界に、良き隣人たちに。
月が昇り、月見酒としゃれこむ。
明日はどうしようかと考えて、眠りにつき、やがて今日は昨日になる。――そんな、特にどうということもない一日。 
 
トラック7
「Flour of life」
拝啓 母上様
お鍋が美味しい季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 ←カットしても可
故郷を離れて幾星霜。様々なことがありました。
自由都市と名高いバロールの賑わい、大きな蟹のいた湖
妖精と出遇ってしまった、小さな森
ユーゴ港の大立ち回り、平和な村の、静かで暖かな生活。
土産話は尽きません。
私は、旅に出て良かった。この旅はおもしろい。
きっと10年後、この毎日を惜しまない。背中を押してくれたみんなに、感謝の気持ちを。
まだまだ、私は旅を続けてみたいと思います。そうして、よりよく生きていく道を探します。
それではまたお手紙致します。どうぞお体を大事になさってください。
かしこ