2019-12-01 Sound play トラック1 「Sand play」 風はどうして風になって、 海はどうして海のまま、 星はどうして星になるのか。 始めはみんな知りたくて、裸足のままで駆け出した。 世界を。 作られた夢を、 限りある無限の箱庭を。 その先に何があっても歩き続けた。 そこに彼らの世界があって。 私たちの現在(イマ)がある。 歩き出そう。世界はどうして世界になったか、その物語を探しに行こう…トラック2 「ぼくを探しに」ココは古い街道。かつて、大陸の覇権をほしいままにした王国の敷いた道。街道の女王と呼ばれていたこの道も、王国の衰退と共に、徐々にその鳴りを潜めていった。―――女王は失墜し、今やこの場所は世界の隅っことなった。まずはここから世界と繋がろうトラック3「物語からの贈り物」 幼いころに聞いた寝物語悪いことをしたオオカミを、知恵を絞って撃退。ぎゃらぎゃらどーん、な大きいヤギ。たくさんたくさん聞いたから、湖の奥にいた、デッカイ蟹も、ちっとも怖くなかったさ。ほんとうさ。――思わぬところで、物語に助けてもらう。帰郷する時には、母の好きな馬油の石鹸を、お土産にしようと思った夜。 トラック4「妖精とヨスガ」妖精たちの誘いに、決してのってはいけないよ。木こりたちが利用する、小さな森の言い伝え。小さな森の、小さな小径。 ふと、後ろ髪をひかれたような気がした。 トラック4 「ユーゴ港、埠頭にて。」町はずれの埠頭には、陽を拒む者たちが集まる。貿易の栄華に、潜む影。今夜は月も隠れ、蠢く者たちは跋扈する。悪徳 欺瞞 不吉 ―――振り払えるか トラック6 特にどうということもない一日 小満(しょうまん)の季節。朝日と共に目を覚まし、歯を磨いて、鏡を見て 今日が始まる。お日様と共に畑へ。今年も無事に、麦秋(ばくしゅう)を迎えることが出来たとほっとする。夕飯に恵みのスープとパンをいただいて、感謝する。世界に、良き隣人たちに。月が昇り、月見酒としゃれこむ。明日はどうしようかと考えて、眠りにつき、やがて今日は昨日になる。――そんな、特にどうということもない一日。 トラック7 「Flour of life」拝啓 母上様お鍋が美味しい季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 ←カットしても可故郷を離れて幾星霜。様々なことがありました。自由都市と名高いバロールの賑わい、大きな蟹のいた湖妖精と出遇ってしまった、小さな森ユーゴ港の大立ち回り、平和な村の、静かで暖かな生活。土産話は尽きません。私は、旅に出て良かった。この旅はおもしろい。きっと10年後、この毎日を惜しまない。背中を押してくれたみんなに、感謝の気持ちを。まだまだ、私は旅を続けてみたいと思います。そうして、よりよく生きていく道を探します。それではまたお手紙致します。どうぞお体を大事になさってください。かしこ