終の日没

初日の出は拝まれる。

 

今年も一年が無事に始まったと祝われる。

 

じゃあ最後の日没は?

 

黄昏を告げる最後の日没。

 

これらにも相応の賛辞の花束があってもよいのではないか。

 

僕はそう思った。

 

それは「陽はまた昇る」なんて言葉が霞むくらい静かに、大胆に夜の帳を開いた。